するとこんどは赤ずきんちゃんがオオカミの手をひきます。部屋の戸があいたままになっていたので赤ずきんちゃんは、へんに思いながらも中へはいりました。ベッドで横になっていたおばあさんは、ずきんをすっぽり目までかぶり、いつもとようすがおかしいことはオオカミにも分かりました。「おばあさん、なんて大きな耳なの?」「赤ずきんちゃん、それはお前の声がよーくきこえるようにさ」「おばあさん、なんて大きな目なの?」「それはお前がよーく見えるようにさ」「おばあさん、なんて大きな口なの?」「それはね、お前を食べられるようにさ」そう言うと、おばあさんになりすました悪いオオカミが、いきなり寝床からとびだし、赤ずきんちゃんへおそいかかりました。たちすくむ赤ずきんちゃんを助けようとオオカミは、悪いオオカミの前にたちはだかり、みずから食べられてしまいました。おなかをふくらませた悪いオオカミはすぐに、ものすごいいびきをかいて眠りはじめました。「食べられちゃった。だれか、だれか助けて」赤ずきんちゃんが声をあげると、そこへおかあさんと猟師がかけつけました。「とうとう見つけたぞ。なんとしても、おばあちゃんは返してもらう」猟師は、はさみをだして、悪いオオカミのおなかを、じょきじょきと切りはじめました。すると、そこから、おばあさんと、それからオオカミが出てきました。おかあさんと猟師は、びっくり、おおあわて。けれど赤ずきんちゃんは、からだをはって守ってくれたオオカミにお礼をいいました。「ありがとう、オオカミさん」赤ずきんちゃんはオオカミのほおにキスをしました。目をまるくするオオカミと、おかあさんと猟師。お話はここまで。赤ずきんちゃんのきれいな肌が物語のすべてを変えてしまったのでした。

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